THE STARRY RIFT

ヴィジュアル系バンドや女性・男性アイドルについて気ままに駄弁るブログです。

【私的おすすめヴィジュアル系バンド】THE VELVET アルバム「上映禁止の水玉キネマ」

どうも。バンギャルだったはずが、いつの間にやら女性アイドルとかV6とかまで追いかけていて散財がやばいフミヅキです。おひとり様人生のため、なんとか老後資金だけは残せるように遣り繰りせねばと苦心しております(苦笑)

 

さて。今年初めの記事で私は「ヴィジュアル系の記事を月に2本」という目標を掲げたわけですが……すみません……。2月はゼロでした……。

ほ、ほら、2月は日数も少ないし、トニセン舞台のDVD発売があったり、剛くんの誕生日があったりしたから……。(言い訳)

今月からまたがんばります!

 

そんなわけで、今回は私の敬愛する「THE VELVET」というヴィジュアル系バンドを取り上げたいと思います!

と言いつつ、私が彼らを知ったのはたしか5、6年前くらいなので、おそらく遅めにファンになった方だと思われます。昔からのファンの皆様には、記事中の間違っている部分・気になる部分など、コメント等でご指摘をもらえると嬉しいです。

 

THE VELVETについて

このバンドは、現在はボーカルのMiMiさん、ギターのBERAさんのお二人によるバンドになっています。ライブではサポートのベースさん・ドラムさんが入ります。

THE VELVETの曲は、メンヘラビッチな女の子の小悪魔チックな可愛らしさとか、そういう世間的に見れば外れた子の心の内側(満たされない気持ちとか)の表現が印象的だと思います。ちょっとふしだらで艶っぽく、同時に可愛らしい雰囲気もあります。

音的には、ロックンロールっぽい独特なノリの良さと、キャッチーに音がキマるテンションがすごく楽しいです。THE VELVETの楽曲を聴いていると、キッチュでちょっと病み系な、小悪魔系の可愛いイラストが思い浮かびます。

そんな曲の世界観に合わせて、彼らのヴィジュアルもコケティッシュで少し癖の強い感じなのですが、ライブではサポートのバンドマンさん達もTHE VELVETとトーンを揃えた衣装・メイクで出てこられることが多くて、こだわっているなあと感じます。(たまにMiMiさんの衣装だけ攻めすぎている気はするけど……いや、BERAさんが攻めてる時もあるな)*1

THE VELVETの衣装は黒がベースで白と赤を差し色にしていることが多く、「水玉の悪魔」を名乗っていることもあり、どこかにドット柄を取り入れています。ダークではあるのですが、小悪魔っぽい雰囲気。

特にMiMiさんは中性的なスタイリングが多いかもです。私が今まで見たMIMIさんの衣装で一番印象に残っているのは、黒のホットパンツ(初期のTOKIO長瀬くんが履いてたみたいなやつ)に、黒地に白の大きな水玉模様のタイツを合わせていた姿です。MiMiさんは細身で猫っぽい顔立ち&メイクなので、すごく似合ってらっしゃった記憶があります。

あと、付け睫毛にすごくこだわっていて、長くて模様入りのやつを付けていたりすることも。男性ではあるんですけど、コケティッシュで、悪女というよりは小悪魔という感じ? セクシーではあるけれどセクシャルな雰囲気が出過ぎないのもいいなあと思っています。

 

上映禁止の水玉キネマ

そんなTHE VELVETのアルバム「上映禁止の水玉キネマ」、私はこのアルバムが大好きなんです。いまだに結構聴き返しています。

私が思うTHE VELVETの音楽の魅力は、何よりも、ロックンロール的な独特のノリだと思っています。割とシンプルな音で組み立てられた音楽なのだろうとは思うのですが、だからこそ、楽器の奏でるノリの良さがダイレクトに伝わってくる感じがします。

あと、ちょっと懐かしい雰囲気の音楽で、ノスタルジックな魅力がある曲も。

このアルバムにも、そんな「THE VELVET節」満載な曲達が多数収録されていて、聴いていてとても楽しいです。他のシングルでは見られない綺麗なバラードなど、アルバムだからこその曲も収録されているので、聴き飽きません。

 

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 ↑ケース裏面の写真が可愛いのでまずは裏側の写真から。左がMiMiさん、右がBERAさん。

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↑表面はこんな感じ。

 

 1曲目 禁曜ロードショー

映写機の回る音と共に始まる曲。THE VELVETの作る悪徳的映画のオープニングを告げる曲というイメージでしょうか。

スローなテンポで、野太くどっしりした音を使っているのですが、一方で、高級キャバレーみたいな上品で艶っぽい雰囲気もあります。俗悪さの入り混じった上品さみたいな。

目隠しのまま 教え込まれた 倫理と

口を塞がれ 飲み込まされた 道徳

こういう歌詞の退廃的な雰囲気が好きです。なのにメロディーはアクが強めでキャッチーなところも好き。

私は自分の人生観的に「チャリティショー」には肯定的な意見を持っているのですが、それはそれとして、この楽曲での、金と見栄に躍らされる「チャリティショー」をディスる歌詞はめっちゃかっこいい!と思っています(笑)

MiMiさんの皮肉っぽい歌詞、辛みが効いていて好きです。

 

2曲目 Candy Night Lover

もうイントロの初っ端からノリの良さが最高! キャッチーさ、そして、可愛らしさ満載のロックンロールな音です。あと、曲が始まる瞬間のチュパチュパいっている音はキャンディーを舐めている音のイメージなのだと思うのですが、すっごいエロく聞こえて素敵です(笑)

こういうロックンロールなノリのいいテンションで、同時に可愛らしさも溢れている曲はTHE VEVET感満載~!!と感じます。その曲に乗っている歌詞が「小悪魔ビッチ」で「病み可愛い」感じなのも堪らないです。

Hush 右目で君は泣いている Hush 左目で欺いてる

死にたがりの女の子 孤独を盾に逃げ込んでも

陳腐なウソ見破られたら 自殺ごっことクスリ遊びでしょう?

キャンディーみたいに甘くて可愛くて、でも毒っぽい感じ、最高だと思います。

 

3曲目 致死量メランコリィ

この曲は大人っぽい雰囲気を含んだお洒落な曲だと思います。

キャバレーっぽい感じというか、むしろムード歌謡っぽい要素があるかもしれません。キャッチーなノリと、艶っぽい雰囲気が調和している感じ。

イントロがドラムソロ始まりなところもお洒落だなあと思うし、間奏に入るところでベースが前に出てくるところとか、BERAさんのギターソロも色っぽく聞こえます。

ムーディーなんだけど、ノリのよい感じもあって不思議です。

あとこの曲はライブでやる振付けがとても可愛くて楽しいですよね。

 

4曲目 ストリッパー

ふしだらでセクシーな曲です。

特にベースの音がめちゃくちゃよくて、歌詞のいやらしい感じをさらに煽る感じが素敵だと思います。イントロがドラムからじわじわと始まっていく感じも、なんだかいやらしく聞こえます(笑)

古くさいって言うと怒られてしまうかもしれませんが、古めかしい音楽である感じが歌詞の世界観とベストマッチなのではないでしょうか。楽器隊の抑えめなテンションも、曲のいやらしい感じを際立たせていると思います。

暗めの曲ではあるのですが、同時にキャッチーな雰囲気がきっちりあるのは、さすがTHE VELVET!と思います。

 

5曲目 溺れる人魚

この曲、私はかなり好きなのです。とても美しく、心を締め付けるような寂しい曲。

THE VELVETは女性目線の歌詞も結構多くて、この曲で描かれている女性は「古い時代の女」のイメージなんですが、そういう女性の美意識と儚さが素敵なのです。昔の映画に感じる憧れやノスタルジーみたいな感じでしょうか。

音楽自体も歌謡曲的な雰囲気があって、ちょっと古めかしいギターのフレーズがとても綺麗です。ただ古めかしい雰囲気だけではなくて、パートの合間にロックバンドらしいテンションの音が少し顔を覗かせるのがまた憎らしい感じ。

あと、ちょっと文章だと説明しにくいのですが、Aメロの歌詞

飛び降りたい衝動に 今夜こそは もう負けそうなの

アナタの胸には 飛び込めない その反動なの

の歌メロの譜割りがすごく好きなんですよ。音符が詰まってそうな感じと、語尾は伸ばして複雑に上下する感じのバランス。

高音で歌われるサビも、歌詞の思い詰めた感じに合っていて素敵です。

この曲を聞くと、古いキャバレーの薄暗いステージで美しい女性シンガーが歌っている様子が思い浮かびます。歌詞の世界観も音の雰囲気もノスタルジーな感じがあって、聴いていると昔の悲恋もののドラマを見ているような気持ちになります。

 

6曲目 変態

古めかしい雰囲気の楽曲が続いたかと思ったら、唐突にハードロック寄りの楽曲が始まってテンション上がります。重低音の爆音でブチ上げる感じのイントロ→Aメロ・Bメロは抑えめ→からのサビで爆上がり!みたいな展開がめちゃくちゃ楽しいです。

歌の裏でセリフがぶつぶつ呟かれるパートも、「これこそヴィジュアル系バンドだぜええええ!」という感じで、個人的にテンションが上がります(笑) こういう演劇演出的なパートが盛り込まれるのって、ヴィジュアル系ならではと思うのです。

あと、シャウトっぽい感じとか、ギリギリの高音をファルセットにせずに無理矢理歌う感じもロックボーカリスト!と興奮します。

タイトルの変態は 生物学的な意味での変態(昆虫が幼虫から成虫になる変化とか)の意味で使われているみたいです。人生がめちゃくちゃになって自分が自分でなくなっていく様子を「変態」に例えている……はず。*2でも、そうやって偽造した自分を「嗤え」とも言っているので、倒錯的快感みたいな意味合いのダブルミーニングなのかもしれませんね。

 

7曲目 同じ月を見ている

これも好きな曲!

この曲もTHE VELVETらしい、ノリの良いロックンロールなテンションの楽曲なのですが、今まではそういう曲にちょっとふしだらで癖の強い歌詞を乗せていたところを、この曲ではストレートに整った歌詞を乗せる感じになっています。歌詞の初見では切ない印象だったのですが、よく聞くと虚無的というか、自分でも答えを出せない迷いの中にいる感じでしょうか。

だからといって、全然おとなしい感じはしないのです。「同じ月を見ている」という言葉はありがちと言えばありがちなフレーズで、どちらかというと穏やかで静かなイメージの言葉かなと思います。でも、そこはTHE VELVETなので、ちょっと雰囲気が違うのです。

歌詞全体がMiMiさんらしいキリッとした言葉で書かれているのと、曲のノリの良さ・歯切れの良さから、すごくドラマチックで切れ味鋭い印象の楽曲になっています。割り切れない苦しい気持ちとロックンロール的なテンションが劇的に調和しているなあと思います。

 

8曲目 感染するアンドロイド

暴れ曲が来たあああああああ!!!!

この曲は何も考えず、本能に任せて頭を振ればいいと思うよ!!(バンギャル脳)

 

9曲目 君が見た夢

THE VEVETにとっては、こういうストレートなバラードは実は珍しいのではないでしょうか。

MiMiさんの歌声のせいでそう感じるのかもしれないのですが、サビの歌メロがアクが強いように感じるのはTHE VEVETっぽさと言ってもいいのでしょうか。

小細工せずに、楽曲の綺麗さで勝負している感じの楽曲。BERAさんのドラマチックなギターソロも美しいですよね。 

 

10曲目 真夜中のサーカス

なんとなく「君が見た夢」が最後っぽい雰囲気だったのですが、さらにその後で終幕を飾るのが、この「真夜中のサーカス」です。

アコーディオン風の音も使って、幻想的なサーカスの風景を描いています。

今まで見てきた(聴いてきた)世界は現実だったのか、夢だったのか、みたいな、ふわふわした気持ちになります。

 

 

という感じで、独特の楽しさと可愛さとふしだらさに溢れたアルバムになっています。

ヴィジュアル系専門のCDショップ(自主盤倶楽部・ライカエジソン・closet child)とか(通販もあり)、ライブ時の物販とかで売っているはずですので、気になった方は是非手に取ってみてください!

 

あと、MiMiさん、1日過ぎちゃったけど、お誕生日おめでとうございます\(^0^)/

 

 

*1:ヴィジュアル系バンドのステージとはいえ、サポートの方って、意外と「サポートです」ってわかりやすい格好の人も多い印象があります。黒っぽい服は着ているけど明らかにバンドカラーとは違う感じの服だったり、たまにカジュアル&すっぴんの方もいたり。ヴィジュアル系ではないバンドマンの方がいらっしゃる場合もありますからね。

*2:抽象的な歌詞なので、違っていたらすみません。