The THIRTEEN 3rd EP「LAMENT -ラメント-」感想
どうも。バンギャルでありつつ、女子アイドルとかV6とかのファン活動もしているフミヅキです。相変わらずのクソDDで申し訳ありません。
今回も前回に引き続き、下記リンク先記事に上げさせてもらった音源の感想を書きたいと思います。
今回はいよいよ第1位のThe THIRTEENの3rd EP「Lament -ラメント-」です!
前回の記事ではちょっと気持ち悪いファンの側面を表しつつ(苦笑)、2nd EP「URGE -アージ-」の感想を書かせてもらいましたので、今回は出来るだけ普通にCDの感想を書きたいと思います。
前回記事↓
The THIRTEEN 2nd EP「URGE -アージ-」感想 - THE STARRY RIFT
前回記事で書きましたが、The THIRTEENはSadieの二人が作ったバンドです。Sadieのようなヘヴィーでハードな音を使いつつ、最初の頃は明るい感じ・応援歌な感じ・キラキラした感じを含んでいて、Sadie(「哀しみ」が一つの大きなテーマ)とは方向性の違う音楽をリリースしていました。しかし、1st EP「EVIL MAD SCIENCE」からSadieの音楽に回帰するような「哀しみ」の世界観を表現し始めたのです。
「URGE -アージ-」ではその哀しみの世界観がメインに据えられ、その深い世界に私は感動しました。Sadieっぽい音楽かもしれないけれど、Sadieとは少し違う音楽なのかな?とも感じました。
そして、URGEの次にリリースされた3rd EP「LAMENT -ラメント-」は、URGEの世界観を掘り下げつつ、さらに進化した音楽だ!と感じる作品だったのです。「哀しみ」の世界観を深め、さらに音楽的に洗練されたようなイメージ。大人っぽいムードがありつつ、でも、落ち着いたとかではなくて、あくまでアグレッシブに攻める雰囲気が最高にカッコいい作品でした。めちゃんこ素敵でかっこよかった!
それでは早速、EP内の各曲の感想を書いていきたいと思います。
1.Angelic grief
この曲は……バラードなの?ミドルチューン?
いずれにしろ、楽器隊のアレンジと演奏の圧が暴れ曲並みに強すぎませんか? すっげえドッカンドッカン音が来るけども、ダークな雰囲気のある楽曲に仕上がっていて、初っ端からLAMENTという作品世界に引き込まれる楽曲です。
前作にもありましたが、美月さんの不穏な感じのギターのフレーズはめちゃくちゃ雰囲気あって素敵です。そこからリズム隊が合流してドコドコドコドコ……と最高に激しくアグレッシブの演奏が始まるのですが、そこに合わさる歌が抑えたテンポとトーンなのがこの曲の肝なのかもしれません。
途中からサビに向かって歌声がすごく高音になっていって、綺麗だけど不安感を煽るそのメロディーにはうっとりと聞き入ってしまいます。楽器隊の強い演奏も、どこか不安感を煽るような怖い音で、聴いていると楽曲の世界観に飲まれていきます。そして、「ああ、これがLAMENTの世界なのか」と思わされるのです。
最初の頃のライブでは、私はのって暴れていいのか、黙って見守るべきなのか、実は結構迷っていました(基本は黙って見る人が多い曲のはず)。バンギャルあるあるかと思いますが、The THIRTEENのハードな曲はライブだとヘドバンしたり何なりで全然ステージ上を見ていない(!)ので、こういう強い演奏の曲をフロアからじっくりと見学できるのは実は有難いことなのではと思っています(笑)
2.Rhapsody in Blue
kazuさん(ベース)がマジカッコいい曲。
たしか美月さんがLAMENT製作期間中にベースがカッコいい曲があるとどこかに書いていて、この曲が発売に先行してリトルハーツの3マンツアー(The THIRTEEN、RAZOR、GOTCHAROCKA)で披露された時にこの曲かも!と感じたのですが、後の発言など見るとたぶんそうだったっぽいです。
途中のThe THIRTEENの新曲、rhapsody in blue?カッコよかった!kazuさんのベースもカッコいい曲だった気がする。
— フミヅキフジエ (@fumizuki_f) 2018年10月6日
最後の最後がLamentで、既にMVで公開されている通り曲がものすごく素晴らしいのはもちろん、ステージの人達の気持ちの入り方が凄すぎて素晴らしすぎた👏
あの余韻の終わり方はズルイよ😢
そして今日はスーパーベーシストkazu兄さんのバースデー。
— 美月 -Mizuki- (@mzk__18) 2018年11月17日
CDを買ってた頃まさか一緒に音を鳴らせるとも、まさか自分の作った曲に極上のアレンジを注入して弾いて頂けるなんて思ってもみなかったです。
いつも重低音ありがとうございます。
今後もRhapsody〜みたいなベースな曲作っちゃいますね。笑 pic.twitter.com/4TZCeIxVeT
疾走感が最高に気持ち良く、かっこいいロック曲なのですが、同時にしっとりと大人っぽいムードもあってそのバランス感が非常に堪らん感じで大好きです。
昨今のThe THIRTEENの中ではシンプル寄りな曲かもですね。でも、そのシンプルに突っ走る雰囲気が、私、かなり好きななんですけれども、シンプルに良い曲ほど言葉で説明するのが難しくて、悔しい気持ちで今この文章を書いています。
めっちゃカッコいいよ、この曲。
3.Lament
EPの表題曲として暴れる系ではなくミドルテンポの歌もの曲を持ってきたというのは、The THIRTEENの今後の方向性と覚悟を物語っているような気がします。
しかし……Angelic griefもそうですが、楽器隊の圧が強い!
抑える部分は抑えた演奏ですが、強い部分の圧力がとにかくすごいです。まるで感情を全開に開放するかのような音。真緒さんの感情過多な歌い方にとてもフィットしているように感じます。
しかし、その真緒さんの歌声がまたすげえです。あの高音! 女性でも出すのが難しい人が多いのでは……。サビは、地声での高音がどんどん上がっていってファルセットに切り替わっていくところの美しさが大好きです。声質なのかな、地声の歌とファルセットがシームレスに繋がっていく感じがすごく心地よくて好きなところです。
そして、歌詞がまた素敵です。この高濃度の哀しみの世界観が好きです。
さっきから好きしか言ってねえ(笑)
あとは印象深く要所要所で鳴らされるアコースティックギターの音が素敵です。「生き絶えては生きている無口な闇」と歌った後のバチっと弾くようなアコギの音のところ、大好きです。The THIRTEENはギタリスト一人編成なのでライブでは美月さんの生アコギが聴けないのはちょっと残念かもですね。(その分、アコースティックライブとかで聴ける時はとても贅沢に感じる!)
4.the depths of despair
Ryöさん(ドラム)すげー!ってなる曲。途中のドラム、速すぎませんかね? たぶん、Ryöさん、めっちゃ大変なはず。すごい。
イントロにサイレンの音が入っていたり、楽器隊が重低音で激しい感じだったり、シャウトな声が入ってたりと、「おお、これはバンギャルを暴れさせる気ですね、了解しました!」という楽曲です。当然ライブも楽しいですよ。
とはいえ、大人の暴れ曲というか、洗練された雰囲気もあってすごくカッコいい曲なのです。なんと言えばいいのか、めっちゃ攻撃的なんだけど、大人の余裕感や色気があるというか。
意外と合いの手(?)的な掛け声が入るタイミングが難しいのですが、それをマスターしてライブに望むととても楽しいですよ。
あと、この曲もサビの歌とかがすごい高音です。真緒さんの喉の強さもすげえ。その高音が非常に切れ味鋭い感じで楽曲にマッチしているなあと感じました。
5.Erode
この曲もすごくハードでヘヴィーな感じ。
猛々しく激しい重低音で表現される絶望の世界がとても好きです。Aメロ~の少し宗教チックな厳かな歌のメロディーとかも好き。
美しいメロディアスな側面と、重低音の爆音なテンションでブチ切っていく側面との両立が、とにかくロックですごくかっこいいです。そして、またまた真緒さんの声が高い。サビがたっけぇ~!!って、もう脳ミソを焼かれそうな声ですよね。
前曲から引き続き、爆音に飲み込まれるまま音に身を任せたい楽曲です。
6.umbrella
EPの最後は繊細で強いバラード。
最初の繊細な音のパート(鍵盤とかの楽器+繊細な歌)のところは、ジブリ系!?と思ってビックリしたのですが、次の瞬間には圧力の強い楽器隊の音が始まるのです。これぞLAMENT世界のThe THIRTEEN!という感じ。
繊細な歌声(でも、真緒さんの声質的に弱い感じにはならなくて、濃密な感じは消えない)と強い楽器隊の演奏の対比がとてもドラマチックで素敵です。
歌詞のテーマは『別離』でしょうか。哀しさ、儚さ、後悔……色々な感情があふれて出来るような、濃い歌声と強い演奏とが最高に素晴らしい楽曲です。なんというか、リスナーを無理やり曲の世界に引き摺り込むような強さを感じます。
この無理やりな強さが好きなんです。
そうなんですよ。私は普通の歌なんか聞きたくなくて、1曲聴いただけで小説を読んだよな、舞台を鑑賞したような気持ちにさせる、濃厚な曲が聞きたいんだよ。だからヴィジュアル系の世界から抜け出せないんだよ!
この曲を聴いてそんな風に思いました。
心を攫っていく素晴らしい楽曲だと思います。
【EP前曲のトレーラー】
そんな感じで、The THIRTEENの3rd EP「LAMENT -ラメント-」の感想でした。なかなか自分の感じていることを言語化しきれずに悔しい部分もあります。言葉で音楽の素晴らしさを伝えるのってどうしてこんなに難しいのかな……。
The THIRTEENは現在4th EP「ALONE/アローン」リリースを控え、諸々準備されているようです。LAMENTからさらに進化した世界のようで、今からとても楽しみです。3/21~3/23にかけては3周年記念ライブもあるのでそれもまたすごく楽しみです!
The THIRTEENの皆様、今年も素敵な音楽を作って、素晴らしいライブを見せてくださいね! 期待しています!!