校庭カメラガールドライ ミニアルバム「New Way of Lovin'」感想
どうも。バンギャルだったはずが、いつの間にやら女子アイドルとかV6とかまで追いかけ始めてしまったフミヅキです。ミーハーですみません。
さて、2018年のお気に入り音源ランキングの記事を書き、各音源の個別感想記事を書くよ!と宣言してもう半年以上経ってしまっているという……。すみません……。
そんな今回は、第4位の校庭カメラガールドライ(以下、コウテカ3と記載します)のミニアルバムを取り上げたいと思います。私が今、女子アイドルの中で一番夢中になっているグループ、そして、ちょっと切ない気持ちを抱いてもいるグループです。
この音源をリリースした時期のメンバーは「きゃち まいはー」ちゃん、「ぱちょと んぱ」ちゃん、「らみた たらった」ちゃんの3名でした。*1その後、たらちゃんが卒業し、「うぉーうぉー とぅーみー」ちゃんが加入しました。
校庭カメラガールドライというグループ名なんですけど、まず「校庭カメラガール」というグループがあり、メンバー交代などを経て校庭カメラガールツヴァイ(ツヴァイ=ドイツ語の2)、ドライ(ドイツ語の3)となったわけです。バンギャルのくせに、最初ドライの意味を勘違いしていた自分が情けないです(笑)*2
ちなみに、私はドライのきゃち・ぱちょ・たら編成からこのグループを知ったので、おそらく新規ファンの側です。
コウテカ3はラップをするアイドルグループです。これがとにかくまあ、カッコいいわけですよ、奥さん!
私はラップというものにほとんど造詣はないのですが、「なんなのこのグループ、とてつもねえな!」って理屈じゃなく声と音とパフォーマンスでダイレクトに分からせてくれるグループだと思っています。プロデューサー的立ち位置である(と思われる)jasさん(ラッパーの方)*3もコウテカ3のパフォーマンスに自信を持っている旨のコメントをたまにSNSで出されているので、普通にスゲエんだと思います。
コウテカ3の曲はとにかくすごくクールでカッコいいんです。とはいえ、大人っぽいというよりは、「世界から一歩引いた位置、外れた場所にいる女の子の曲」というイメージが私はあります。コウテカ3の曲を聞いていると、そういう女の子の寂しさとか切なさとかを感じて心がきゅーんとしてしまうんですよね。
もちろん、ハッピーな雰囲気の曲もあるんですけど。
あとは、メンバー三人の魅せる方向性が違うところも私がこのグループを好きな理由の一つです。(この記事ではリリース当時のメンバーについて書きます)
きゃち まいはー
きゃちまいはーちゃんはもちろんラップもするんですが、コウテカ3の歌パートについて彼女の声が大きな役割を担っています。この歌声が私はもう本当に大好きで。きゃちちゃんのラップは割と張りのある低めの声で男の子っぽい感じの時もあるのですが、歌になると繊細な(でも、しなやかな強さも感じられる)女の子の声になるんです。高い音がきれい。歌詞の寂しい言葉たちに寄り添うような澄んだ声が、コウテカ3の世界観を深めています。そしてお話しすると、ふにゃっと笑う人懐っこい笑顔がすごく可愛い女の子なんです。
ぱちょと んぱ
クールビューティーでありながら、突如として苛烈なテンションで我々をサディスティックに煽るお嬢様。んぱ嬢はクールでドライな雰囲気の声なんだけど、どこか砂糖菓子みたいな甘い香りを感じる声でもあり、その声によるラップのカッコよさは一度聞くと癖になります。でも、お話しすると優しい部分や繊細な部分が垣間見え、我々を翻弄する多面性が魅力な女の子だと感じます。
らみた たらった
たらちゃんはボーイッシュな見た目なのですが、しゃべるとふわ~っと柔らかい女の子らしい雰囲気になるのが可愛らしかったです。一方で、彼女のラップは(特に音源よりもライブで顕著だと思うんですが)ファンキーにぶっ飛んだ感じが魅力的でした。情熱的なんだけどトリッキーな感じもあるというか。1段ギアを上げたテンションって感じが非常にかっこよかったです。
こんな素敵な女の子3人が奏でる素敵なミニアルバムの各曲の感想を書いていきたいと思います。でも、その前に。
女の子3人も素敵なんですけど、コウテカ3の曲は歌詞(リリックというべきなのか?)がすごく心にぐっと来ます。たしか歌詞はjasさん(男性の方)が書いていると思うんですけど、なんでこんなに「世界からちょっと外れた場所にいる女の子の少し寂しい気持ち」にフィットする言葉が出てくるのかと不思議になります(すみません)。
ラッパーの方なのでサウンドと言葉の親和性とかをすごく研究されているのかもしれませんが、jasさんの書いた言葉を女の子達が声に出すことで広がる世界観が非常に私の好みであり、心がきゅーんとする世界観なわけです。
きっとこの世界観が好きな女の子も多いと思うよ。女の子ももっとコウテカ3を聴こうぜ!(布教)*4
とはいえ、何も考えずに楽しく踊れる音楽でもあるので、コウテカ3の楽しみ方は人それぞれ。
そんな感じで前置きの文章が長くなってしまいましたが、ここからミニアルバムに収録された各曲の感想を書いていきたいと思います。歌詞の引用は下記リンク先(コウテカ3の公式HP)を参照しています。
①No limit Dance
コウテカ3のライブにおけるド定番曲が1曲目!
最初はクールでデジタル感満載な音をバックに「No limit Dance!」って楽しい感じに始まるのですが、Aメロ(っていう言い方でいいのか?)で一旦クールなテンションに落ちるのが非常にカッコよくてニヤニヤしてしまいます。
そこからしばらくはリリックも言葉遊びを楽しむ感じなのですが、サビ前に歌詞が真剣な雰囲気に戻り、再びテンションを上げるように煽ってくる感じも非常にカッコいい曲です。
そんなリリックの中でもやっぱりここが好きかな(笑)
このまま突っ立って 踊らないで帰れんの
(帰れませーん)
この曲はとにかく楽しく、本能のままに踊りたいですね。
②Tronto Lot
大好きなんですよね、この曲。歌詞で描かれる女の子の心情にきゅーんとしてしまいます。寂しさ・切なさとか、そんな言葉が野暮に感じるような綺麗でカッコいい曲です。
曲始まりのきゃちまいはーちゃんの歌パートがものすごく寂しくて優しくて綺麗。その後始まる各メンバーのラップがまた最高にクールで心にぐっときます。
このあたりのリリック(↓)も好きなのですが、
春 夏 秋 冬 軽々しく風が吹き付ける
飛ばされる前に飛んでやるんだ
終わりなんて何回でも見てきた
擦り切れたケミカルウォッシュのデニム
幸と不幸切って貼ったメニュー
ろうそくの明かり 消したばっかり
光らない君にがっかり
言葉が通じない街
鋲ジャン着たFATな女の子は最高にハッピーな顔
ダンスできる場所を探して歩いてる
今のところ
やっぱりきゃちちゃんのここの歌パート(↓)が一番好きかな。
星になるの
いつ見ても綺麗なままで浮かんでる
いつ見ても綺麗なまま
嫌われないように名前を変えてみたよ
見つけ易いように夜を黒く塗って
後半のこの歌パートのバックのサウンドも好きなんですよね。私は真っ暗な夜空を過っていく流星群をイメージしています。
この曲には「寂しい」なんて書いてないのですが、夜の端っこにいる女の子が抱えた気持ちに同期していく感覚があって聴いていて切なくなります。そして、やっぱり夜に聞きたい曲です。
③Salad
いわゆるチルっぽい曲なんですかね?
(コウテカの現場ではいろんな意味で使われるからイマイチ正確なチルの意味を私が理解しているのか不安がある)
ふわ~っと薄暗い水の中を漂うようなサウンドが最高に心地よいです。それに合わせるように、3人とも声量とテンションを抑えたラップ・歌唱で、聴いているとふわふわと心が溶けていくような感覚になります。この曲はぱちょとんぱちゃんのクールでありつつ甘みのある声が特に心地よく聞こえるなあと感じます。
私はこの曲に色っぽい感じを覚えるのですが、決していやらしい感じではなく、むしろ静謐な雰囲気で綺麗な曲だとも思います。このアンバランス感が心地よい不思議。
トラックの音と3人の声が白昼夢に誘うような雰囲気だと思うんですが、リリックもシュールな感じと雑な現実感がごっちゃになって夢の中みたいな感じがします。微睡み。
④harbor
この曲はイントロが鳴った瞬間、「クールにキメてきたね!」って感じでテンションがぶち上がります。曲の入りは相変わらずクールなんですけど、聴いている時の興奮度合いが高いのです(なんでだろう)。しかも後半に向けて右肩上がりにブチ上がっていく感じ。
あと、Salad→harborっていう流れも好きなんですよね。Saladでちょっと微睡んでいたら、harborで本格的にヤバい夢の中に入り込んでしまったような感覚があります。そんなヤバい夢で踊るのがとても楽しい曲です。
この曲のリリックだと私はこの部分(↓)にドキッとするかな。
太陽が暗闇にキスをして
君の回路壊して弾け出した
そして突如始まる、んぱ嬢のハングル風ラップがクールに乾いた雰囲気でえげつないカッコよさなわけです。あと、たらちゃんパートのピー音連発もバンギャルな私にとってはポイント高いところです(笑)
最後に囁くように歌う部分もカッコいいですよね~。
あと、MVも怪しさ満点な作りでとても素敵なんです。
⑤Slowly World
私はこの曲を聴いていると、白々と夜が明けていく様子が目に浮かんできます。何かが始まる予感(あるいは、何かを始める決意)を抱いた女の子のイメージもあるかな。
鍵盤の音でイントロが始まるのがすごくロマンチックですよね。そして心地よいリズム音が入って来て、ライブだとみんなのクラップが乗っかってくる流れが気持ちいいです。この曲より前はデジタル感溢れる楽曲が続いたわけですが、この曲はどこか牧歌的なナチュラルなイメージの音で、雰囲気がガラッと変わります。
この曲は途中の間奏のところでステップを踏む感じで踊るのがすごく楽しいですよね。ただ優しいだけの曲ではないというか。
きゃちちゃんの歌うこのパート(↓)もいいですよね。
slowly world
止まって見えるくらいがいいの
fallin’ love
昨日にはね 無かったよ
「slowly world」という言葉は色々なとらえ方が出来そうですが、きっと人生の中で素敵な時間のことなんだろうなと、これまたロマンチックな気持ちになる言葉です。
そして、こういう普通にいい曲に、ちょっとカオスなMVをつけるコウテカ3って面白いです(笑)
いや~しかし、途中途中でふとした感じで前に出てくる鍵盤の音が非常に効果的に心に響いてきますよね~。いい曲ですよね~。
⑥Girlz Can’t
この曲もどちらかというとナチュラルテイストな曲でしょうか。なんかもうイントロの音からして切ない感じで堪らないですよね。たしかにあったはずのものがいつの間にか無くなっていた(あるいは、初めからそんなものなかった?)喪失感と、それに対する諦めや、それらのダメージから頑なに心を背けようとする女の子のイメージ。そんな雰囲気が、私、非常に心にぐっと来てしまいます。
このきゃちちゃんの歌がまたいいんですよ。
君といることが
私になるといいな
君と見るものは
君になればいいよ
全部
違ってたかな
間違ってたかな
言えなかった
「私」にとっての当たり前の状況になると思っていた「君といること」が実はそうじゃなかったのかも、みたいな。でもその予感をまだ直視できないのかな、みたいな。(勝手な解釈)
続いて始まる、んぱ嬢のラップが感傷的な空気を含んでいる感じですごくきゅーんとします。そして、たらちゃんのラップはクールで頑なに閉じた感じで、これまた心にぐっと来ます。
聴いていてすごく切ない気持ちになる素敵な曲です。
⑦Lonely lonely Montreal
この音源の最後の曲です。再びデジタル感のある曲に戻ってきて、テンションの上がる踊る曲ではあるんですけど、切ない気持ちにもなる曲です。
3人のすごくカッコいいラップが続いた後で、こんな歌が入るんですよね。
ねえ 君は
この場所でいつかね歌ったこと全部捨てるの
ねえ 僕は
この場所でいつかね歌ったこと全部捨てるよそれでも 行かなきゃ
それでも 笑わなきゃ僕らはこれからも歌って
「アイドルがこれを歌うのか~」「オタクにこれを聞かせるのか~」と思うんですけど、アイドルが歌うからこそ意味がすごく伝わる曲だし、意義がある曲でもあるんだろうなとも思うんです。だってきっとアイドルそのものなんですもの。
だけど、すごく楽しい曲でもあるんですよね。踊るのがクソ楽しいんです。
なんか、書いていて自分の気持ちがわからなくなってきました(笑)
でもやっぱり、たらちゃん卒業のライブで聞いたこの曲はちょっと切なかったかな。
そんな感じで「New Way of Lovin'」はすごく素敵な作品だと思います。
気になった方は是非聞いてみてください。でも、コウテカ3はライブが一番楽しい思いますので、よかったらライブに来て一緒に踊りましょう!
校庭カメラガールドライは現在クラブツアーで全国を回っていますし、新しいEPのリリースイベントもあるし(たいていミニライブとセットだと思われる)、猿島でバーベキューイベントなども予定されていますので、チェックしてみてください!
校庭カメラガールドライ (@kouteca3) | Twitter
また、私の推しであるきゃちまいはーちゃんは今回のツアー最終日をもって卒業することが発表されました。私個人としては、コウテカ3の歌詞がきゃちちゃんの歌声にすごく合ってるな~と思っていたから残念な気持ちはあるのですが、新しい道に進む決意をしたきゃちちゃんの気持ちを応援したいと思っています。
なんですかね。
私がぐだぐだと記事を書かずにいる間に時間と物事がどんどん先に進んでいって、追い付いていない自分が情けないというか寂しいというか。こんな時こそ、校庭カメラガールドライの曲に浸るのが一番なんでしょうけど。
なんでしょうかね。こういう気持ちを切ないっていうんですかね。
でもね~、ライブになるとすごく楽しくてね~、夢中で踊っちゃうんですよね~!!
だからアイドルのファンってやめられないんですよね、きっと。
囲みチェキ2連発!!(浮かれているワシの姿は隠させてもらいました(笑))
(上:たらちゃん・んぱ嬢・ワシ・きゃちちゃん)
(下:とぅーちゃん・きゃちちゃん・んぱ嬢・下の方にワシ)
*1:平仮名だけだと読みづらいので「」を使いました。
*2:アインス、ツヴァイ、ドライ、フィーア(ドイツ語の数字)はヴィジュアル系界隈における一般教養と言ってよいはず。楠本まき先生の漫画「KISSxxxx」ではディー・キュセのカウント?歌詞?がこれですしね。かめのちゃん可愛いよね。
*3:とはいえ、jasさんって運営実務的な役割も大きい感じですよね。
*4:コウテカ3の現場ではダンスを楽しむのが第一とされるため、原則としてモッシュ・サーフ・リフト等は禁止なんですが、「ギャルをリフトするのは可」というギャルリフトシステムが解禁される現場があります。ギャルが持ち上げられるのは絵面的に許されるらしい(笑)