THE STARRY RIFT

ヴィジュアル系バンドや女性・男性アイドルについて気ままに駄弁るブログです。

V6の「Oh! My! Goodness!」ってすごく面白いアルバムだよ(ただのバンギャルだった私がV6にはまったキッカケ)

「Oh! My! Goodness!」というアルバムを聞いたのがキッカケでV6にはまったバンギャル(年齢高め)による感想です。

 

ある日、とりあえずV6のCDを買ってみようと思った

V6の「Feel your breeze」をどこかで聞いたんです。それでいい歌だなと思って、これを収録したアルバムを買うためにCD屋さんへ向かいました。

(余談ですが、Feel your breezeはV6にしか出せない味を感じます。爽やかな青年のイメージと共に、少年的な感傷も感じる楽曲で、トニセンとカミセンという2チームが合わさったV6だけが出せる雰囲気を醸し出しているような)

ジャニーズのアイドルなので歴代のアルバムが置いてあるんだろうと思ったら、昔のものはさすがに置いてなくてですね*1

何の収穫もなく帰るのも悔しかったので、その時V6の棚にあったCDの中から「とりあえず、これ聴いてみるか」というテンションで選んだのが「Oh! My! Goodness!」というアルバムでした。

そして、これでV6にドハマりすることに……。

 

「Oh! My! Goodness!」ってどんなアルバム?

1曲目はSEですね*2

SEで徐々にテンションが上がってきたところ、2曲目のSupernovaでアクセル全開、ガツーン!とトップスピードまで引き上げられて、いきなり痺れます。セクシーな歌詞のクールなダンスチューンであり、曲的にはアクセントのかかった部分と抜いた部分とのバランスがとってもカッコいいです。

さらに、3曲目のBING♂、4曲目のSexy.Honey.Bunny!でさらにテンションが加速。

特に、セクバニはSupernovaとはまた違った方向でのセクシーなダンスチューンで、とても楽しい曲です。このトラックはこういう系統では結構最先端だったのでは?という気がします。あまり、そういう系統の音楽には詳しくないから適当で恐縮なのですけど……。私の馴染のあるジャンルで言うと、復活後のcali≠gari――というか、石井秀仁さんの作る音楽とか、秀仁さんと一緒にXA-VATをやっているsadie pink galaxyさんとかのイメージが私の頭には浮かびました。

ちなみに、XA-VATはこんな感じ。(歌詞の世界観はまったく違いますが、曲調の雰囲気がってことで……)

www.youtube.com

 

という感じで、「わーい。楽しいなー」と思って聴いていたら、5曲目、6曲目ではMaybeやonly dreamingみたいな極上のバラードを突然に聞かされるわけです。

これはいわば、初めてのクラブ(音楽で踊る方のクラブ)にドキドキしながら入ってみたら、いきなり遊び人のお兄さんに捕まって一緒に踊らされ、「も、もう無理です!」と思っていたら、「じゃあ、お酒飲もうか」とVIP席に連れ込まれてゆっくり口説かれるみたいな感じですよ。

もう、惚れてまうやろー!と*3

さらにこのCDには、そういうカッコイイ曲ばかりでなくて、「バリバリBUDDY!」や「大人Guyz」のような楽しい曲も収録されていて、振り幅が広くて楽しめるアルバムです。私はヴィジュアル系バンドでもそうですけど、そういう振り幅の広いアルバム作品が大好きなのです。

そんな本作「Oh! My! Goodness!」の中でも、特に出色なのは、「kEEP oN.」でしょう。

一聴して、なんて実験的な曲なんだろうと思いました。

断片的に、たくさんの要素(ミュージカル・演劇・ダンスミュージック・バラード・ヒップホップなど、エトセトラエトセトラ)を詰め込み、ごった煮して作り上げているのに、きちんと曲としてまとまっている奇跡的な一曲です。

この曲は、音楽・ダンス・ドラマ・映画・ミュージカル・演劇・バラエティー・情報番組・料理・グルメと幅広く活躍しているV6の今の姿を反映しようと意図されて作られたのでしょう。まさに、今のV6を象徴した曲と言って過言はないはず。

さすが、アルバムともなると、こういうチャレンジングな曲をいれるんだな。かっこいいなあと思ったのですが。

これがシングル曲だと知った時の私→Σ(°Д°;

avexスゲエエエエエエエ!

すみません。正確にはジャニーズ事務所avexと、どちらが楽曲の方向性を決めているのか知らないのですが……。この記事を見ると、楽曲提供者の指定と曲の方向性をプッシュしたのはメンバー自身っぽい?


V6「kEEP oN.」西寺郷太&corin.インタビュー (1/4) - 音楽ナタリー Power Push

 

それにしても、こんなに断片的に曲調がコロコロ変わる曲を、どうやってプロモーションしたんだ、avexは。例えば、スポットCMみたいなものを作ろうとしても、曲のどこをフィーチャーするかで印象はだいぶ違うし、サビを切り取っただけだと、この曲の良さが全然伝わらないんだぜ! 私が広報担当だったら一晩思い悩んでも全然足りないし、胃を痛める。シングル曲としてこれをドロップした勇気、「avexスゲエエエエエエエ!」と、叫びそうになりました。

そんな風に錯乱するほど、とっても楽しい曲なので、機会があればぜひ聞いてみてください。

特に、坂本くんのミュージカルばりの歌唱部分、そこで健くんの子役みたいな可愛い歌声とやりとりするところは必聴です。あと、剛くん健くんの掛け合い、爽やかで優しい長野くんの声、イノッチと岡田くんの暖かい歌声……選べない。

 

まとめ?

なんと言いますか。

あくまでもアイドルのアルバムですので、楽曲には、ある種の過剰さ、臭さ、歪さ、洗練されてない部分が絶対的に存在するのですよ。そういうのを苦手に思う人もいるでしょう*4

でもね。「でも、それがいい!」なのですよ。

その歪つな感覚こそが癖になる。時々このアルバムを聞きたくて仕方がなくなる時があるのです。

こういう感覚って、実はバンギャル、漫画読み、ラノベ好きの人にはわかって頂ける感覚ではないのかなと思ったりもします。技巧的に優れているだけ、洗練されているだけでは伝わってこない世界観があるのです。

私は、デフォルメされ過ぎて歪になっていたり、どこか偏った癖のあるものが大好きです。

ただ、V6というのは技巧的に優れたグループだとも思います。個性がバラバラなんだけど、アルバムではそれぞれの特長が際立って見えるし、そもそもベースの能力が高くて凄いなあと。

そして、当初は坂本くんが気になっていた私ですが、このアルバムを聴いて、剛くんのポテンシャルの高さに否が応でも目が(耳が?)いってしまい……この辺りのこと、メンバーの役割や関係性をうっすらと考えた部分については別の記事で書けたらなあと思います。


というわけで、V6、ひいてはジャニーズやらアイドルやらの音楽って案外侮れないんだぜっていうお話でした。

*1:後に、Very Best2を無事に買いましたが

*2:ヴィジュアル系のアルバムだとこういうのはSEって呼ぶんだけど、アイドル業界でも同なんでしょうか。

*3:自分で書いていてもキモい文章だということはわかっております。ごめんなさい。

*4:かつては私もそうでした。よく聴きもせずに、勝手に見下していたのです。ごめんなさい。